MAINTENANCE

体育館・武道場のメンテナンス、維持管理




安全な長寿命化対策スポーツフロアを目指して

体育館や武道場における床(フローリング及び床下地材)は利用者が直接触れる大切な部分です。場合によっては競技の行方を左右しかねません。その安全性は絶対不可欠で利用者に微塵の不安も抱かせてはならないものです。弊社は長年体育館のフローリング工事に携わってまいりましたが、床工事をした後の「正しいメンテナンス方法の普及」に関しては元請け建設会社様とお施主様に簡単に管理方法をお伝えするだけで、あまり力を入れてまいりませんでした。すると近年、フローリングの痛みに起因すると思われる重大事故が報告されるようになり、各方面からフローリングの緊急調査依頼を頂く事になりました。調査の結果、勘違いや誤解による間違ったメンテナンス方法によって竣工後数年しかたっていないのにフローリングが傷んでしまっているケースや、10年以上まったくメンテナンスが行われていないケースが数多く発見されました。

これらのことを踏まえ、私たち孝和建商株式会社は「施工して終わり」の時代から脱却し、正しい管理方法とメンテナンス方法の普及を目指す「施工した後が大切」という考えに進化しました。「20年安全に使えるスポーツフロアー作り」を目指し、ここにメンテナンスブックを作成いたしました。皆様のよりよい屋内スポーツ環境づくりに活かしていただければ幸いです。

維持管理されるべき3点

体育館・武道場フロアーの維持管理するに辺り、守らなくてはならない事は下記の3点になります。


1.
清潔であること。
2.
床表面の光沢・すべり等を快適な状態に保持すること。
3.
破損及び磨耗箇所は放置されていないこと。

スポーツフロアとしての維持管理

年を追うごとに、体育館競技のレベルが上がり、競技に最適な弾性とすべり係数を求められることが多くなりました。施設管理者は、使用者に現状維持のために必要な知識と使用方法を共通認識させる指導力が必要不可欠になっています。

ロックコンサートや相撲、プロレスでの利用不可
ロックコンサート等で観客がステージ前に集まり、同じリズムで跳ねた場合、その重量加速度は数十トンに達し、5tタイプの鋼製床でさえ破壊してしまう事になり充分な管理と対策が求められます。
一般的な体育館の荷重に付いては、JIS-A6519-2004により平均荷重約491kgと定められています。

床性能の劣化とリフォーム

床性能の劣化は、近年発生しておりますササクレ問題等、事故の原因ともなるので、公認体育施設管理士による定期的な点検、経年劣化、痛み具合により半年~2年に一回の改修診断が必要な場合も御座います。 弊社のメンテナンスブックに、床性能の劣化とリフォームの関係図を明記してありますが、施設の利用状態により異なりますので良く御検討下さい。

困った時のQ&A

Question:床がすべり過ぎていませんか?

他の床のワックスや油脂類を持ち込まれてしまった。
誤ってワックスを使用してしまった。
砂や埃が床面に残っている。
化学モップの艶出成分パラフィンが床に付着してしまった。

Answer:

①・③・④は滑りの酷いところを重点に、繰り返し丹念にモッピンクを実施して下さい。マジカルラウンド等のコンディショナーには、ワックスや化学モップに含まれるパラフィンを除去する成分が含まれています。
②はワックスの完全除去を行うので、弊社までお問い合わせ下さい。

Question:艶がなくなっていませんか?

長時間使用による色々な汚れ。
塗装膜が減っており、素地が出ている。
間違ったお手入れをされている。

Answer:

①の場合、中性洗剤を所定の量の水で薄めてモップに浸し、少し固めに絞って床面を丁寧に拭き取り、すすぎ拭きを2回以上行って頂くか、マジカルラウンド等のコンディショナーにて丹念にモッピングを実施して下さい。
②の場合、メンテナンスポリウレタン塗料の塗り重ね1~3回、または素地調整サンダーウレタン掛けからになりますので専門業者にご相談下さい。
③については、弊社までお問い合わせ下さい。